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2018.04.03
[アニメーション作画監督]

前原 薫のポートフォリオVol.1

アニメにおける自分の立ち位置が見えた作品

TITLE
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ(53歳・2016年)
©2017 ひろやまひろし・TYPE-MOON/KADOKAWA/「劇場版プリズマ☆イリヤ」製作委員会



数々の作品に携わってきましたが、原画から参加し、またTVシリーズの作画監督として声をかけてもらい貴重な経験をさせてもらった作品です。作画監督の役目は、キャラクターを元々のデザインに似せること。動きを演出家が思い描く芝居に近づけること。また、それがアニメの素材として成立しているかどうかなども考えて、どういう動きにするかチェックし、演出の要望に合わせて加筆することなどです。そのさじ加減が難しいけれど、やり甲斐がありました。また、その後、演出や仕上げの作業、撮影の工夫で、さらに素晴らしい作品に仕上がっていくことに感動を覚えました。チームでやるアニメ制作の醍醐味を強く感じた作品でしたね。またアニメの仕事は、学生時代に好きだった声優さん達が、自分が携わったキャラクターに一生懸命、命を吹き込んでくれることも言葉にならないくらい嬉しいです。

アニメの世界を目指す人たちにアドバイス。絵を上手になろうという意識ではなく、絵を通して世の中の成り立ちを知ろうというスタンスで臨んでほしい。そのためにはモチーフに対する尊敬と学習が重要です。それから映画や絵画の名作には一応目を向けてください。自分の引き出しにいろんなものを入れておくことが武器になります。

 

Vol.1

PROF.

大阪デザイナー専門学校卒業。九州ビジュアルアーツ アニメーション学科担任。
CM制作やTVアニメーションの原画を多数担当し、数々のアニメ作品の作画監督をつとめる。
作画監督として携わった主な作品として「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei! 」「妄想科学ADV CHAOS;CHILD 」「政宗くんのリベンジ 」「ゼロから始める魔法の書 」「ベイブレードバースト神<ゴッド> 」「カードファイト!! ヴァンガードG NEXT」などがある。

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様々なクリエイターの作品に込めた思いを発信!

▼前原 薫さんの卒業校

大阪デザイナー専門学校 アニメーション学科

ODCアニメーション学科のカリキュラムの特長は、1本のアニメ作品が完成するまでの全行程を学ぶ機会が大切にされていること。完全分業制で制作されている現在のアニメ制作現場ですが、ひとつひとつの役割をトータルに認識していることは、とても大切なこと。アニメ演出には様々な知識と技術が必要ですし、何よりもアニメ監督になったときに、制作の全行程の経験は力強い財産となってくれます。